原発について、過去に出版された本が出版時の刷数を上回る勢いで増刷されています。もちろん新刊も出ていますが、「あの本(著者)は正しかった」「予言のように当てはまる」と再読されています。

この本(=手紙)を書いた甘蔗珠恵子(かんしゃ たえこ)さんは、学者でも医者でも研究者でもありません。福岡に住む2人のお子さんの母親として、放射能被害について綴った手紙が、そのまま本になったのです。
手紙を書いたのは1987年、チェルノブイリ原発の事故から1年後のことです。当時50万部のロングセラーとなりました。
そして2007年が事故後20年を迎えるにあたり、2006年に甘蔗さんの心境と消息の意味で「19年目の手紙」をそえ、増補版として再刊されました。この時点では甘蔗さんは「まだ、まにあうと信じています」と書いています。
そしてこの4月、増刷され再び店頭へ…

冒頭を少しご紹介します。読みやすさと同時に他人事ではいられない恐ろしさが伝わります。中学生以上のブックトークでもOKですが、現場の責任者(先生?)と打ち合わせをお勧めします。

何という悲しい時代を迎えたことでしょう。
今まで、自分の子どもに、家族に、ごく少量ずつでも、何年か何十年かの後には必ずその効果が現れてくるという毒を、毎日の三度、三度の食事に混ぜて食べさせている母親がいたでしょうか。
そのような恐ろしく、愚かしいことを、今の世の母親はほとんど知らずに、知っていてもどうすることもできず、できるだけ毒の少ないものを選んでたべるしかどうしようもなく〜(後略)


まだ、まにあうのなら―私の書いたいちばん長い手紙まだ、まにあうのなら―私の書いたいちばん長い手紙
著者:甘蔗 珠恵子
販売元:地湧社
(2006-04)
販売元:Amazon.co.jp
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