子どもは“なぞなぞ”が大好きです。昨今ではクイズと同義語のように扱われがちですが、ご存じのようにクイズはquiz(設問)であり、なぞなぞは「何ぞ何ぞ」と問う遊戯の一つで全くその性質が違います。古くは“あかしもの”とも言われ、諺と同様、生活に密着した存在でした。瀬田貞二氏は「幼い子の文学」のなかで、なぞなぞは「ナゾナゾナーニ、菜切り(なっきり)包丁薙刀(なーぎなた)」「納戸の掛け金、外すが大事」「その先ナーニ」「菜についたカブラ」というように一定の言葉による儀式に乗っとって行われた、知的な真剣勝負であったと述べています。解らなければ馬鹿にされ、解れば鬼の首をとったように喜び、謎を掛けた方がぺちゃんこになる。そこで、謎を仕掛ける方はどうやったら相手をはぐらかすか、意表をつく表現を考え、問いかけのリズムの取り方を工夫し、できるだけ遠くに相手を引き離そうとする。他方で答える側は、比喩の中に隠された本体を見抜こうと一生懸命になる。そんな真剣で知的な緊張感のあるやりとりのが、言葉を洗練してきたというのです。続きを読む
わらべうた
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