卒業式まで一月足らず、既に最後のブックトークや紹介タイム終了の方も多いことでしょう。
この本は、生徒と信頼関係ができているなかで、ブックトーク或いは紹介で手渡して欲しい本の一冊です。
中学卒業後、早い人は社会人になるのかもしれません。就職にしても進学にしても、それまでとは違い、さまざまな風にさらされることもあるでしょう。時にはもう、投げ出してしまいたいことも…。それでも私たちは歩いてゆかねばなりません。

副タイトルに「世界で8番目のたたかいに勝った男の物語」とありますが、これは過去130年間に世界で7例しか報告がなく、主人公の雄基が世界で8番目の発病者という意味です。
「大量骨溶解」と呼ばれる<未だ正式名称もない>悪性の腫瘍で骨が溶け、最終的には軟組織(骨以外の内臓・筋肉・脂肪)だけが残るという難病です。治療法はなく、医師も経過を見ることしかできません。
高校卒業後の進路に迷っていた雄基は先生から紹介されたワーキングホリデーの制度を利用し海外へ。見るもの聞くものが刺激的な生活のなか、沢山のことを学び、沢山の友人を作りました。まさに青春真っ盛り!
ところが、そんな雄基の身体の中で既に病魔は攻撃を開始ししていたのです・・・・。それは歯槽膿漏のように歯がぐらつくことから始まりました。
ユウキ―世界で8番目のたたかいに勝った男の物語 (シリーズ・未来へのつばさ)ユウキ―世界で8番目のたたかいに勝った男の物語 (シリーズ・未来へのつばさ)
著者:岸川 悦子
販売元:ポプラ社
(2005-12)
販売元:Amazon.co.jp
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