昨日は東京も雪となりました。
金魚鉢のような子ども図書室の窓から雪を眺めてのカウンターでしたが、子どもの来館も少なく、会話を楽しむこともできました。久しぶりに子ども図書室のカウンターらしいカウンターでした。
貸し出す本の点検をする。返却本の点検をする。そんなことで、カウンターを挟んで利用者と職員の立場で緊張関係が少なからず生まれる。
「この本、やっぱり難しかった?」「背が伸びたねぇ」「きょうはひとり?」「おかあさん元気?」などなど表情を読み取り声をかけるよう心がけてはいますが、私がカウンターにつくのは月に2回程度。委託化が進み、新しい職員が育つ余裕はありません。若い人は若い人の信じるところで仕事をしているとは思いますが、「検索は自分でやってみよう」「何かない?では本は探せません」「予約はネットが便利です」「本の場所はPCで調べればわかります」…
子どもとの間に信頼感や「図書館が好き」という気持ちを育てない限りは「利用者教育」なんてできるはずはありません。
雪景色から愚痴になってしまいましたが…

カウンターで、雪なのによく来たね。持ってきた本も冷たいし!と声をかけながら返却本に手を当てました(その子、T君は5年生なので、冷たいねなどと手を握ったりしたら嫌われます…小さいころはよくそうしていたのですが!)。するとT君が「雪もっと降っているところ凄いよ。道路にさ…」とテレビ見た除雪作業を話してくれ、ふたりで「雪国で暮らすのは大変だ」という結論に。その間久々に話ができたT君に前から紹介したかった本の在庫確認のため手は検索キーをたたいていました。

「ところで、日本人の中で、一番寒いところにいる人、知ってる?紹介しようか??」と棚に移動しつつ、本を取り出し、わざと逆さまに見せました。なぜでしょう?表紙よーく見てください。そう、表紙のの大島さん、逆さまから見ても顔が成立するほど円満な丸顔。T君は大爆笑のあと、「きっとこの人は良い人だ」とコメント。そのまま2時間弱、館内で読み終え、塾に出かけました(祝日も塾あるんですね)。
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T君幼い頃からの図書館常連さん、いつの間にか一人で来るようになりましたが会えたのは久しぶり。今日、本を逆さまに手渡したのは、彼が下の本の大ファンで、マイブックもあるのに館で毎回検索をさせ、棚にあるかどうか、貸し出し中か、確認をしていた短い時期があるのです。もっとも、冒険やドキュメンタリー、自然好きなのも知っていましたが。

ご記憶と違う印象の方もいるかもしれません、新風社のあと、2008年サンマーク出版からの復刊です
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これを紹介して遊んだこともありました
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