起きてはいけない事件が起きています。生を与えてくれた親自身の手で奪われた幼い命は最後の瞬間、誰を求めていたのでしょう?言葉で表現できないだけで、思いは心に満ちていたことでしょう。別件の兄妹は当事者双方のみならず日本中の人々が心に深い傷を受けました。結局、誰にとっても解決の糸口にはならず、良いことなど一つもなかったのです。だれもが幸せを求めている筈なのに…何かが狂いはじめています。
そんな折り、「現代の生活は手を使わなくなった…」という冒頭のメッセージを読んで、「家庭で育むべきこと」について考えました。子は親の珠として、手間暇を惜しまず、時には手を焼きながらも育てなければなりません。自らの手で。上手にできないかもしれませんが、手塩に掛けるのだ…とおもいいました。
昔からの智恵というのは本当に不思議です。一見、遠回りのようですが実はとても合理的で、結果として科学的であったりもする。青菜の塩やお酢の効用等を考えてもそうですね。理屈ではなく経験で培われた事実です。昔話の伝承とよく似ていると思いました。昔話と同様、昔ながらの暮らしの智恵も口伝の手段が少なくなりつつある現代社会、こんな風に写真とエピソードで綴られた本は本当にありがたいことです。


  • 編集:マガジンハウス
  • 出版社:マガジンハウス
  • 定価:980円(税込み)
クロワッサン特別編集 昔ながらの暮らしの知恵。
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日本にはこんな美しい手仕事がありました。私の本棚に20年以上鎮座しています。しかもハードカバーに装丁までする入れ込みよう!(笑)
手仕事の日本
手仕事の日本
posted with 簡単リンクくん at 2007. 1. 7
柳 宗悦著
岩波書店 (1985.5)
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色彩も手仕事の賜物と思います。染織家の志村ふくみさんは名エッセイストでもあるのです。一つの道を突き詰めるためには一貫した主張が必要なのですね。どんな仕事も同じと思います。
一色一生
一色一生
posted with 簡単リンクくん at 2007. 1. 7
志村 ふくみ〔著〕
講談社 (1994.1)
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